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余命わずかの義父。自宅へ帰してあげたいが・・・入院記録4。

こんにちわ、晴美です。

日数が空いてしまいましたが、引き続き義父の見舞い記録を書きます。

部屋の移動

7月下旬。
7月半ばに転院予定の病院へ面談に行ったもの、その後の音沙汰はなかった。
現在入院している病院からは厄介患者として見られていた。

「部屋を移るそうよ」
義母から同じ病棟の違う階へベットを移されると説明され、新しい部屋番号を聞いた。公休日。うだる暑さの中見舞いへ赴いた。

世話をされていない義父

病室に入り、義父のベット足を向けるとこれまでになかった異臭が鼻を突いた。
義父はベットに腰かけて義母と向き合っていた。首まわりの皮膚のカサカサ。最後に身体を洗って貰ったのはいつだろう。エレベーターから病室に入るまで、殆ど看護師や介護士とはすれ違っていない。病室のベットはそこそこ埋まっているのに、病院側の人数が配置されていないのだ。

「どうしたの」

「いまシーツと下着取り替えてやったんだよ」

足元に布やおむつがくるまったビニール袋が置いてある。

「いま?おかあさんが?」

「そうよう。あたしも、ついさっき着いたところ」

これまでシーツやおむつの取り換えは病院側が世話してくれていた。おむつと着替え下着は自前で用意する手間があるが、それでも助かる。
おむつやシーツの取り換えは80過ぎた義母には重労働だ。ほんとうに今取り替えたようで、おむつ入りビニール袋を捨てに行くと病室の匂いが自然と薄れていった。

甘党で自宅に帰りたい義父

「かりんとう食うかぁ」

「うん」

かりんとうや羊羹、まんじゅうやあんぱんが大好きな義父。不思議と糖尿の気質はない。先日柔らかくて細めの黒糖かりんとうを探し、ようやくお気に入りがみつかった。

少しずつ義母とわたしで食べさせて、3本ほどもしゃもしゃすると、満足したのか横になってしまった。

元々は話好きだった彼が、急に口数が少なくなったのはここ数年のことだ。
それでも「いつもすいません」「おかあさん、元気してる?」と言ったり聞いたりしてくれるので幾分の安心と、張り合いがあった。
他人には弱さや愚痴を見せない言わない人。言う相手はおそらく義母ひとり。それでも義母いわく「いわない方だよう」と。

義父が横になってからが実は本番。
毎日見舞う義母の隣に座って彼女の話を聞く。これがいつの間にか、わたしのひとつの役割になっていた。

「こないだの水曜日に帰りたいの一点張りで困ってねえ。先生に聞いてこい言うんだわ」

「それで聞いてきたんですか」

「その少し前に先生がベットまで来てくれたのよ。そのとき帰りたいと言えばいいのに。あとになってあたしに言うのよ。先生は帰ったからまた聞いてやるってなだめたわ」

ぼんやりしてきた義父だが、ひどい認知症ではない。入浴はもう難しいが、髭そりと歯磨きは自分で出来るようだ。体調次第だが、日中は自力でトイレにもいける。

「うち帰ってテレビみたいって。」

75歳以上の配偶者が介護をする、老老介護問題は深刻だ。若いひとでも心身が疲弊するのに、80を過ぎた彼女が自宅で義父の面倒をみるのは無理がある。ヘルパーさんに来てもらっても限度がある。回答はわかっていたが、確認のために聞いた。

帰せないがこのままにもしたくない

「ママは帰してあげたい?」

「いやよ。気を遣うし、こっちが参っちゃうわ。いくら、本人の気持ちがどうって」

「そうだよね」

「こんどの土曜日に話し合おうかと思って」

義兄が土曜日に来るからと言ってから「やっぱりいいわ。今日はおとうさん、帰りたいと駄々こねないもの」

この女性(ひと)は結局自分を犠牲にしてしまう、と感じた。これでは、どう転んでも怒られる。そういう人、たくさんいるけれど。
帰したら義母が辛くなる。けれど今のままでは義父が辛いし、世話をしてくれない病院に周りがやきもきする。おとなしく転院予定先から連絡を待つしかないのか。事態は暗くなり始めたらしい。

また書きますので、よろしくお願いします。

 

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